ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

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概要

週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

利ざやを求めて、不動産事業への融資やREIT(不動産投資信託)、年限が長めの国債などに余剰資金を流したが、個人の場合と同様に運用先の集中はリスクが高い。金融庁は、それらの運用に対する銀行のリスク管理を集中的に検査・監督しているため、運用先はさらに限られてきていた。 そんな状況の中、日銀は大量の国債を買って市場へ資金供給する必要があった。そこで0・1%の金利が付く日銀当座預金を〝安全地帯〟とすることで、銀行の「虎の子」である保有国債を市場へ売りに出させた。 銀行界は日銀との〝お付き合い〟の意味も含めてそれに応じ、日銀当座預金に余剰資金が急激に流れ込んでいった経緯がある。 ところが、今回のマイナス金利導入で〝安全地帯〟は突如〝戦場〟に激変。銀行の余剰資金の行く手は八方ふさがりで、金利上昇まで籠城を決め込んでいた弱小地銀はいよいよ瀬戸際に立たされ、地銀再編の後押しにもなりそうだ。世間に衝撃を与えた企業向け預金への「口座手数料」報道  マイナス金利は銀行以外にも大きな影響を与える。個人や企業には恩恵もある。金利が下がれば、融資金利も下がるからだ。現に新生銀行は住宅ローン金利を最大0・1%引き下げ、10年固定型の金利を年1・15%とした。 一方で、銀行の収益悪化のしわ寄せを受ける可能性も大だ。2月3日、「日本経済新聞」の1面記事は世間に衝撃を与えた。マイナス金利政策への対応策として、三菱東京UFJ銀行が大企業などの預金口座に手数料を導入することを検討すると報じたのだ。 三菱東京UFJ銀行は「検討すらしていない」と急いで火消しに回ったが、ある大手地銀幹部は言葉を選びつつも「口座手数料も考えなくては仕方ない」と吐露する。 銀行にとって預金には金利だけでなく、銀行破綻時に預金を保護するための預金保険料というコストも掛かっている。その保険料率である「0・042%分だけでも手数料で補?するのか、機関投資家だけを対象にするのかなど、落としどころを検討する」という。 マイナス金利導入は経済学も既存の法律も想定してこなかった、日本にとって未曽有の世界だ。これまでの常識がひっくり返る事態が起きたとしても、何ら不思議はない。(%) (%)00.20.40.60.81.01.21.41.62010年 11 12 13 14 15 16(兆円)2011年 12 13 14 150204060801001201402010年 11 12 13 14 1500.40.81.21.62.0(兆円) 2.406.26.46.66.87.07.2マイナス金利政策導入が銀行経営に与える影響銀行の日銀当座預金残高銀行の貸出金利回りと貸出金利息収入 新発10年物国債金利(長期金利)資金が行き場を失う「泣きっ面に蜂」状態*各年3月期出所:○○○○○○2016-02/13号 さらに余剰資金が行き場を失うさらに国債運用の収益悪化さらに融資事業の収益悪化利子0.1%が付く日銀当座預金へ余剰資金が急激に流入したが、今後増える分にはマイナス金利を課せられるため、安易に増やせなくなる融資残高は増加しているが、それ以上の貸出金利回り下落によって貸出金利息収入は悪化中で、今後さらに深刻化する見込み銀行の主な運用先である国債の利回り下落によって運用収益は悪化中で、今後さらに深刻化する見込み異次元金融緩和異次元金融緩和異次元金融緩和地方銀行都市銀行2016年1月29日マイナス金利政策導入決定貸出金利息収入(左目盛)貸出金利回り(右目盛)PIXTA週刊ダイヤモンド 2016/02/13 12タ緊イ急ト特ルタ集イマトイルナス金利導入!