ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

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週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

News113 週刊ダイヤモンド 2016/02/13Inside〝王者?に吹いた突然の逆風トヨタ国内工場停止の裏側 産停止に追い込まれたのは、事故発生から約3週間も後のことだった。トヨタ自動車は2月1日、国内の完成車工場の稼働を8?13日の6日間、全て停止すると発表した。 きっかけはトヨタ系鉄鋼メーカー、愛知製鋼で今年1月8日に起こった爆発事故。エンジンやトランスミッション(変速機)など駆動系部品に使う特殊鋼や加工部品の供給が滞っているのだ。 ただ当初は、「エンジン構成部品の一部の供給が滞るだけで、対象車種も限定的と聞いていた」(部品大手首脳)。実際、特に2次サプ◆価格で折り合いつかず? 気になるのは、それでも当初は大同特殊鋼や神戸製鋼所など他の鉄鋼メーカーへ生産委託して対応する見込みだったこと。それが厳しくなったのは、技術的に他社では難しかったというより、「週末の交渉で価格の折り合いがつかなかったとの話が、非公式ルートで耳に入っている」(系列大手首脳)。そのため週明けに一転して生産停止に踏み切った可能性がある。 この短期間では、トヨタも他社製の特殊鋼の品質を見極めかねた、という事情もあっただろう。何しろ、日野の大型車からダイハツの軽自動車まで、あらゆる車種で強度など安全性を担保しなければならないだけに、 〝見切り発車?で品質問題を起こすよりは英断だったといえる。 もっとも、「それは〝王様?トヨタだからこそできる判断」(部品大手首脳)。愛知製鋼の事故が原因とはいえ、本来ならトヨタも他の部品各社から補償を求められるような事態だ。2月15 日からの再稼働にも各社の不安が募る中、王者トヨタに新たな課題が突き付けられている。 本誌・池田光史ライヤー以下のメーカーにはトヨタから調査依頼もなかったという。 風向きが変わってきたのは事故から約1週間後。「新型『プリウス』を減産しなければならないらしい」。そんな話を耳にした部品各社が慌て始めたころだ。 ただでさえ1?3月は決算期末前とあって、全車種で2000台/日ほど通常より上乗せし、約1万4000台/日を部品各社に内示していた増産シーズン。その上、発売間もない人気のプリウスも増産すべく、部品各社は派遣社員なども増員して3月までは乗り切ろうと手配を終えたばかりだ。それが突如、減産で計画通りにいかないとなれば、部品各社には休業補償などの負担がのしかかる。 ところがふたを開けてみれば、プリウスを造る堤工場(愛知県豊田市)の減産どころか、国内の全工場に加えてグループの日野自動車やダイハツ工業でも生産を停止するというから「寝耳に水」(系列メーカー幹部)だったようだ。「どこまで特殊鋼を使っているのか、把握できていない部分があった」(トヨタ幹部)。結果的には、ほぼ全ての車種で使っていたことが明らかになったというわけだ。生1~3月に2000台/日と高い生産台数を予定していたプリウス。3月中の挽回は厳しく、決算期をまたぐ可能性が高いMitsufumi Ikeda自動車