ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

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週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

News3週刊ダイヤモンド 2016/02/13 16Inside長老支配からの脱却なるかキヤノン新社長にかかる重圧 ヤノンの将来を決めるトップ人事に、社内の評価は真っ二つに割れた。 1月27日、キヤノンは、3月30日付で御手洗冨士夫会長兼最高経営責任者(CEO、80歳)が兼務している社長職を退任し、後任として眞榮田雅也専務(63歳)が社長兼最高執行責任者(COO)へ昇格する人事を発表した。 一つ目の評価は、「引き続き、実力会長がCEOとして指揮を執るわけで、実態は変わらない」(キヤノン幹部)とする冷めた見方。もう一つは、「眞榮田さんは軸がぶれず、会長におもねることもない。後継候補として適任だ」(別の幹部)と歓迎する評価だ。 いずれにせよ、御手洗会長がここ10年の懸案事項に一つの解を見いだしたことは事実だ。かつて、御手洗会長は本誌のインタビューで、「人材不足、とりわけ研究開発部門を束ねられる人材の不在が最人から6人(社外取締役2人を含む)に削減し、大方の取締役は執行役員へ〝降格?させるというもの。そうすることで、経営と執行の役割分担を明確化する。 社内の取締役は、御手洗会長(CEO)、眞榮田新社長(COO)、田中稔三副社長兼最高財務責任者(CFO、75歳)、松本繁幸専務兼最高技術責任者(CTO、65 歳)の4人のみ。いやが上にもこの4人に権限が集中することになる。 眞榮田氏がカメラ開発の工程表を描き、そのスペックとコストに見合うCMOSセンサーなどの基幹デバイスをそろえていたのが松本氏。2人は、キヤノンのカメラ事業の黄金時代を二人三脚で築いた立役者だ。 御手洗会長は、カメラ事業を成功させたこの2人に、今度は新規事業を大の課題」と語っていた。 業績は、売上高4兆円の壁をなかなか越えられず、足踏みが続いている。カメラ、事務機の二大事業に次ぐ「第3の柱」が打ち立てられていないからだ。その上、ハード機器本体ではなく、交換レンズやカートリッジといったランニングビジネスでもうける高収益モデルにも陰りが見えている。 御手洗会長は、研究開発部門に揺らぎを与え、「第3の柱」となる新規事業を発掘しようとした。有能な責任者を抜てきしたり、元日本テキサスインスツルメンツ社長の生駒俊明氏を招聘したりするなど手を尽くしたが、「結果は失敗に終わった」(キヤノン幹部)。 そこで遅ればせながら実現したのが、今回の社長人事と、それに並行して組み込まれた機構改革だ。◆新生ツートップの手腕 機構改革の中身は、取締役を17切り開く役目を託したともいえるだろう。 もっとも、もう1人残る〝金庫番?の田中副社長こそ、御手洗会長が全幅の信頼を置く人物。眞榮田??松本ラインが、長老2人のパワーバランスを侵食するぐらいでないと、新天地は切り開けないだろう。 本誌・浅島亮子キ毎日新聞社/アフロ御手洗会長(左)は、「第3の柱」となる新規事業を切り開く役目を眞榮田新社長(右)に託した精密