ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

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週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

週刊ダイヤモンド 2016/02/13 18短答入直たんとうちょくにゅう「デイリー・ダイヤモンド」でインタビュー詳細版がご覧になれます。Interview││今、日新製鋼を子会社化する狙いはどこにあるのですか。 世界の鋼材需給環境が急速に悪化しています。厳しい環境下においても、日新製鋼を加えた新日鐵住金グループが、総合力ナンバーワンの鉄鋼メーカーとして勝ち残っていくために決断しました。呉製鉄所の高炉1基を休止する日新製鋼に対して、鋼片(半製品)を安定供給します。新日鐵住金の生産設備の稼働率が上がり、固定費を抑制できるメリットがあります。││2016年の鋼材環境をどのように見通していますか。 日本の粗鋼生産量は1億0500万?1億0600万㌧と横ばいにみています。国内向けについては、自動車や住宅などで消費増税前の駆け込み需要が期待できるし、オリンピック商戦も軌道に乗ってきたので増えます。問題は海外向けで、こちらは極めてリスクが高い。中国経済の減速と原油価格の2月1日、業界4位の日新製鋼の子会社化を表明した新日鐵住金。買収の狙いと、業界再編の引き金ともなった鋼材環境の見通しについて聞いた(日新製鋼の買収を発表した記者会見での発言を含む)。下落で、先行きが不透明です。││中国の生産過剰が世界の鋼材市況を低迷させていますが、一向に正常化する気配が見えません。 生産能力を減らすことは雇用を減らすということ。生身の人間の処遇に関わることなので、中央政府が合理化方針を出しても、雇用を維持したい地方政府が踏み込めなかった点は否めません。 しかし、中国の大手鉄鋼メーカーは軒並み赤字に転落。こんな異常事態が未来永劫続くはずがありません。中国の李克強首相が生産過剰の解消に強い意気込みで臨むなど、今度こそ本気なのではないかと僕は思っています。││進藤さんが旧新日本製鐵に入社したのは1973年、第1次オイルショックの年。当時の日本も供給過剰問題を抱えていました。 列島改造ブームでインフレーションが発生していたところに、オイルショックでさらにインフレが加速しました。初任給3万6000円が2年目に9万3000円へ暴騰するほどの狂乱物価。すでに生産過剰局面に入っていたのに、需要はまた戻ると設備投資はだらだらと続けていたのです。旧新日鐵が合理化に着手したのは、2、3年遅れてのことでした。鉄鋼業は、自国の経済発展とともに成長し、インフラが行き渡ると能力が過剰になる。日米欧の3地域では、苦労を伴いながら能力調整を行ってきました。今、中国がそのフェーズに差し掛かっているのです。││日本の鉄鋼メーカーにできる対策はありますか。 経験値を生かして、中国当局に合理化対策(早期退職や雇用調整助成の制度など)で協力したり、問題提起をしたりできると考えています。 本誌・浅島亮子新日鐵住金社長進藤孝生勝ち残るために日新製鋼買収中国の生産過剰問題は解消へKazutoshi Sumitomo