ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

ページ
8/48

このページは 週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み の電子ブックに掲載されている8ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

週刊ダイヤモンド16年2月13日号_試し読み

 場にサプライズを与えることが目的だとすれば、1月29日の日本銀行による追加緩和は成功だったといえるだろう。 同日昼すぎ、日銀がマイナス金利政策を導入するとのニュースが伝わると、日経平均株価は前日終値から475円超も跳ね上がり、ドル円レートは一気に2円超も円安に動いた(左ページ図参照)。 市場関係者の間では、1月に日銀が追加緩和に踏み切るという予想はあったものの、内容は国債買い入れ額の拡大など従来の量的・質的緩和の延長線上で想定されていた。ところが日銀は、誰もがやらないだろうと思っていたマイナス金利の導入という奇策に打って出たのだ。 1月29日の金融政策決定会合後の会見で黒田東彦・日銀総裁は、「量的、質的緩和に、金利という三つ目のオプションが加わった。今後は三つの次元全てで金融緩和を進めていく」と、金融政策のオプションが増えたことを強調した。 しかし実情は全く逆だった。日銀は、金融政策のオプションが増えるどころか、他に選択肢がなかったが故に、マイナス金利の導入という窮余の策に頼らざるを得なかったのだ。 日銀がこのタイミングでサプライズの追加緩和に踏み切った理由は大きく三つある。 第一の理由は、年が明けてからの世界的な株安と円高の進行だ。一時的ながら、日経平均が1万6000円を割り込み、ドル円レートが115円台に突入した場面もあった。 背景には、中国経済のさらなる減速懸念と原油安による、世界的なリスクオフ(リスク資産を売って、資金を安全な資産に移すこと)の加速がある。それ故にリスク資産である株が売られて株安となり、相対的に安全資産だと見なされている円が買われて円高が進1月29日、日本銀行は未踏の領域に足を踏み入れた。金融政策決定会合で、マイナス金利の導入を決めたのだ。なぜ日銀はこのタイミングでこの政策の実行に踏み切ったのか。量的・質的緩和の限界露呈追い詰められた日銀の奇策市緊急特集週刊ダイヤモンド 2016/02/13 8マイナス金利の導入──。日本銀行が発表した追加緩和策に市場は驚愕した。効果よりも副作用が大き過ぎる、との見方が大勢だったからだ。果たして日銀の危険な賭けは吉と出るのか。本誌・大坪稚子、鈴木崇久マイナス金利導入!日銀の危険な賭け